日本酒の原料に含まれるコウジ酸には、シミやほくろの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きがあるため、美白効果が期待できます。他にも保湿効果があるため、肌をしっとり潤してくれます。
日本酒の原料に含まれるコウジ酸には、シミやほくろの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きがあるため、美白効果が期待できます。他にも保湿効果があるため、肌をしっとり潤してくれます。
美白効果はもちろん、コウジ酸は細胞の活性化や老化防止にも効果を発揮します。これはお肌にいいだけでなく、育毛にも有効であることが確認されています。また、日本酒には抗菌作用・抗酸化作用のあるフェルラ酸が多く含まれており、これが老化の原因となる活性酸素を除去する役割を果たしてくれると言われています。
日本酒は、飲んだ後の体温の上昇が他のアルコール飲料より2度ほど高いのが特徴で、さらにその体温を保つ効果があると言われています。これによって皮膚表面の血液循環が良くなり、肌のすみずみにまで血液中の栄養素が行き渡ります。また、女性に多い悩みである肩こり・偏頭痛の解消や冷え性の予防にも効果的です。
日本酒や酒粕には100種類以上の有効成分が含まれています。これらの機能成分は血管を詰まりにくくし、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などを予防するほか、アミノ酸が胃を丈夫にし、食欲を増進させる効果もあります。また、日本酒はお酒の中でも胃に優しく、胃潰瘍を防ぐと言われています。
日本酒には他のアルコール飲料よりもアデノシンが多量に含まれており、これが血管収縮を阻止する作用を備えていることがわかっています。つまり、収縮した血管が拡がり血液が流れやすくなるので、筋肉のこりがほぐれる効果があるのです。また、日本酒の香りには神経を落ち着かせる作用があるとも言われています。
日本人の肝硬変や肝ガンによる死亡率は世界で低いほうだといえます。これには国内でも地域差があります。1983年まで15年間における肝硬変・肝ガンの性別・都道府県別死亡率で、日本酒の消費量が多い東日本地域のほうが、西日本に比べて死亡率が低いという結果があります。この差は、肝ガンより肝硬変で大きく、男性の中高年齢層でより明確になりました。これを受け、秋田大学・滝澤行雄名誉教授(当時)はさらに最近10年間の肝硬変による死亡率を酒類別に観察しました。その結果、日本酒を飲んでいる人は肝硬変による死亡の危険が極めて少ないという結果が表れ、肝ガンでもほぼ同様の結果となりました。
これを踏まえて、さらに研究が重ねられました。日本酒から得られた成分をそのまま抽出したものと、濃縮したももの二種を用意し、五段階の濃度に調整。それを膀胱ガン、前立腺ガン、子宮頚ガンそれぞれの細胞に添加して変化を観察したところ、すべてでガン細胞の増殖を抑制する作用がみられました。64倍まで薄めた場合は、なんとガン細胞の90%以上が凝縮または壊死していました。ウイスキーやブランデーから得られた成分でも同様の実験を行いましたが、日本酒でみられたガン(細胞)の増殖抑制効果はほとんど認められませんでした。また、日本酒にアルコールを加えると、効果は三分の一ほどに低下しました。このことからも、日本酒中の微量成分に効果があることがわかります。さらに、日本酒のどの成分がガン細胞の増殖抑制を示したかを調べた結果、日本酒に含まれるアミノ酸、糖類といった成分にガン細胞の萎縮・壊死を示す効果があることが判明しました。
こうした結果が人体に適用できるのか、国立ガン研究所で行われた実験があります。これは全国から選ばれた健康な成人26万5千人余りについて、様々なガンの危険因子を16年間にわたり継続観察した息の長い調査です。それによると「毎日喫煙・飲酒・肉食をし、しかも毎日緑黄色野菜をとらない」グループが最も発ガンの危険性が高いことを示しました。しかし同時に「毎日飲酒する」群が、非飲酒群に比べて胃ガンや腸ガンのリスクが低いことも明らかになったのです。また、文部省(当時)の「がんコホート班」研究でも、これまでの 40歳以上の約13万人を対象にしたガン死亡調査で、1987年から1992年の五年間の全死亡者のうちガンによる死亡者(全ガン、胃ガン、肺ガン、肝内胆管ガン)のすべてにおいて「毎日飲酒者のほうが非飲酒者に比べて低い」ことが、中間報告ではあるものの明白になっています。このように、日本酒には、肝硬変や肝ガン、消化器系ガンなどを予防する効果があることが明らかになっています。特に健康が気になる 50代男性の方に日本酒を奨めてはいかがでしょう。